2009年5月26日火曜日

微熱おさまる、、いろんな意味で。

100脚展を終えて1週間、しばらく知恵熱を出したり、ソワソワしたりとなんだか落ち着かない日々を過ごしていました。
ちなみに出品した椅子↓
Photo 遅くなりましたが、100脚展に足を運んでいただいた皆さん、ありがとうございました。
僕がお手伝いできたのは17日だけでしたが、それでもたくさんの方と接する機会が持てて有意義な時間でした。



一般の方から椅子についての感想・要望を聞いたり、木工の大ベテランから励ましのお言葉・ご意見を頂いたり、技専の友人の意外な展開を知ったり、、たり、ラリ、タリの二日間。



16日の講演会の内容も今の自分には考えさせられるコトたくさん。
家具は、ある空間ではじめて機能する。と言う当たり前のコトに改めて気づくとか、、お陰で発熱です、^^。



さて、5月も最終週。
今週は生漆をバリバリ塗ります。ずいぶんと暖かくなってきたので、開きだした毛穴にウルシオールがじんわり浸透して発疹しないかとちょと心配ですが。。それもまた醍醐味の一つです。



2009年5月16日土曜日

ちいさな木の椅子 100脚展

明日16日から始まる「ちいさな木の椅子 100脚展」に出品しています。
名古屋、栄のセントラルパークにお立ち寄りの際はぜひご覧ください。



詳しくは↓
100脚展  http://smallchairs.blogspot.com/
木工家ウイーク http://woodworkers.jp/



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Dscn1815_2 二日ほど前に椅子を包んで送りました。15日の夜間着ですので今頃どうなっていることやら、、、

今回、展示会の規定の大きさは、160サイズ以内。
つまり荷姿の縦・横・高さの合計が160cm以内ということです。



なので、僕はラダーバックチェアの背もたれを小さく切って出品することに。(現物は後日UPします。)



送る段になって、そんな都合の良いハコが見当たらなかったので手持ちのダンボールと格闘すること1時間あまり、、、(会場まで往復して運んだ方が早いやん、苦笑)。何とか収まりました。



しかし台形、、、汗。



さて、ここで問題です!この場合、どこの長さをはかって運送料金を決めるのでしょうか?
3択です。



1、正直に「すみません、台形になってしまったんですけど、、」と申告し、公式どうり(上底+下底)÷2で1辺で計算。



2、もちろん、いちばん長い辺をはかり算出。郵便も民営化ですから、シビアに。



3、さりげなく、ソッと差し出した短い方の長さを測ってもらい料金を算出、^^;





答えは、会場にて!!



17日は、いる予定です。
たくさんの人にお会いできるのを、楽しみにしています。



ラダーバックチェア

Dscn1775 幅460mm 奥行370mm 高さ850mm(座面高450mm)



塗装 クルミもしくはアマニ油
 
材種 栗



座面 真田紐(中には削った木屑を詰めて。)
    



 
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伝統的なグリーンウッドワークの椅子、ラダーバック(Ladder-Back)の名は「はしごのような背もたれ」の意。
この型はアメリカの第一人者ドリュー・ランズナー(Drew Langsner)さんから教わったカタチです。



座面は、綿の平紐で編んであります。
本場では25mm幅のシェーカーテープというものを使うのですが、和風に真田紐で編んでみました。
数種類ある紐の色と編み方で、いろいろ変えられます。



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たとえば、この青と白の縞模様の紐ですが、左がアジロ編み、右が四つ目編みです。同じ紐ですが、ずいぶん雰囲気が違ってきます。



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このラダーバックチェアは、昔から生活の中で使われ洗練されていった椅子です。
座りゴコチは柔らかく、勉強や仕事、食事やイップクにと幅広く使えます。
いっけん浅く見えますが、座ってみると最小限にして充分な奥行きだと実感できます。



とてもシンプルですが、木の持つ特性を十二分に引き出した強い構造。
 
たとえば、ホゾ組み。
Dscn1788 サイドの丸ホゾの下をわずかに欠き取るように穴をあけています。
後から差し込んだホゾがストッパーとなり抜けなくなるという仕組み。



写真で直交する貫が少し重なっているのがお分かりいただけますでしょうか?



 



 



つまり、
Photo まず両サイドを組み立てます。そして次に穴をあけるとき、チョッとだけ重なるように。



これで最初の棒は抜けなくなります。
簡単な原理ですが効果は大きいです。



←穴あけ時の様子





 



さらに、完成し時間の経過と共に徐々に木が乾燥し収縮で穴が締め付けるようになっています。これでまた抜け難くなります。生木ならではの面白い木の性質です。



こうした色々な工夫で各部の接合はシッカリしています。
ですが、全体的には柔軟な構造です。



みなさんが椅子を置く床は平らとは限りません。野外はもちろんですが、室内でも多少凸凹しています。そんな場所でガッチリとした椅子を使うと、、、カタカタ・コトコトが気になる時もあります。
でもこの柔らかい椅子は、座った人の体重でしなり4つの足がピタッと地面につきます。
これだけで、かなり安定感がちがいます。
  





Dscn1785_2 それから、全ての部材を丸太から割って削りだしています。
一見効率悪い作業ですが、そうすることで節や曲りの無い、木の繊維が通った部材になります。細くても充分な強度です。
永く使ってもらうには大切な工程です。



←約5ミリの薄い背板は、良い感じにしなって背中の当たりも木とは思えないほどソフトです。



 



結果として、かなり軽いです。試しに体重計で量ってみたら、2kgでした!
材種が栗ということもあるのですが、「超軽量」で有名な椅子が1.7kgだそうなので、なかなか良い数字ではないかと思います。
これなら、お子さんや非力な女性でも気軽く持ち運んでいただけます。



まだまだ書きたいことはありますが、能書きはとりあえずこのくらいにして、、、^^;



毎日の生活に、ちょっとホッとするグリーンウッドワークの木の椅子、いかがでしょうか?



*製作に1ヶ月ほどかかります。納期・価格はお問い合わせください。
e-mail ki-ki@crocus.ocn.ne.jp



2009年5月8日金曜日

連休は、、連休。

ゴールデンウィークが終わりました。
自営なので関係ないと思いきや、周りの抗い難いほのぼのムードに流されなんとなくお休みさせていただきました、、、^^;
連休に働けば角が立つ。連休に棹させば流される。。と言いますし、、



その甲斐あってシャキッと気持ちよくウィンウィン、ザクザク削れております。



12日から木工家ウィークも始まりますので自然とモチベーションもあがります。
(小さい椅子出来ました、出展します。)



今日は、ひどく雨です。雷まで、、もう初夏ですね~



食パン皿

Dscn1731直径 210mm 高さ18mm



塗装 オリーブオイル



トーストした食パンのために作りました。
焼きたてのパンの湿気を多少吸ってくれます。気持ちの問題かもしれませんが、^^;



他の料理でも全然いいと思います。パスタや天ぷらなどでも活躍してくれるはずです。



 



Dscn1737_4  樹種は、いろいろ手元にある木で作っています。



写真は、向かって右から栗、桜、朴です。



それぞれ「木」という括りの素材ですが、香りや重さ、手ざわりを実感して頂きたいと、、樹種の違いでずいぶん違うモノです。



個人的には、栗はハッキリした木目、桜は緻密な反面あばれん坊、朴はおとなしく優等生だけど良い香りで主張、なんて、、、ほかにも色々特徴があって面白いです。



機会があれば、お試しください。