2025年2月23日日曜日

黒田辰秋展を見て

先週2/11の火曜日、京都で開催されている黒田辰秋展を見に行きました。京都生まれの偉大な木工家の生誕120年ということで、多くの作品が展示され、来場者の熱気も感じられる素晴らしい展示会でした。地元・京都での開催だけあって、その規模と充実度には圧倒されました。

私が黒田辰秋さんの作品を初めて見たのは、かなり前の豊田市美術館での展示でした。そのときは、ただ「すごい人だ」という漠然とした印象で、感化された私は、趣味で通っていた木工教室で意味もなく剣留め(つなぐ部分を三角形にして接合する継手)に挑戦したりしていました。その後、グリーンウッドワークにのめり込み、思いがけず黒田辰秋さんの意外な一面を知ることになりました。

グリーンウッドワーク普及活動の中で、椅子作りのワークショップを企画することになりました。しかし、当時のグリーンウッドワークの椅子作りは6日間かかり、3連休を2回使うという、なかなかハードな内容で、製作期間の長さが課題でした。そこで、もう少し早く作れる椅子はないかと探しているうちに、「ゴッホの椅子」というものに思い当たりました。『世界の民芸』という本によると、スペインで作られていた田舎の椅子で、「15分で組み立てられる」と書かれていたのを見て、「これなら2日ぐらいで作れるのでは?」と考えました。※結果として15分で組み立てるなんて素人には真似できないので、実際には製作に4日ほどかかりました。


その後、さまざまな資料を調べていくうちに、河井寛次郎記念館に実物があることを知り、実際に足を運んで現物を採寸し復元に挑戦したり、そうした調べる過程がとても楽しく、学びの多い経験でした。そんな中で、「当時の椅子製造の様子を映した8ミリフィルムがあるらしい」という話を耳にしました。それは黒田辰秋さんが撮影した映像で、まだ現存しているというのです。縁あってその映像を見せてもらう機会があり、お孫さんにもお会いしました。驚きとともに感激したのを覚えています。その映像がこちらです。https://youtu.be/WhpZahd_o0M?si=Wqhw2vtuC0ecFVBj

黒田辰秋さんがゴッホの椅子に関心を持った理由も聞くことができました。皇居で使う椅子の製作を依頼され、その研究の一環として世界各地の椅子を視察し、その中にゴッホの椅子も含まれていたそうです。木工のレジェンドみたいな人ですら、椅子作りは試行錯誤しながらの挑戦だったと知り、私からすると辰秋さんも悩みながらものづくりをしていたのだと、とても親近感を覚えました。また、ご家族から聞く辰秋さんの印象は、テレビなどで語られる“寡黙で一徹”のイメージとは違い、人間味あふれる姿を感じ取ることができたのも印象深かったです。

さまざまな試行錯誤を経たゴッホの椅子づくりワークショップは無事に成功し、グリーンウッドワークの定番アイテムのひとつとなっていきました。https://greenwoodwork.blog.fc2.com/blog-entry-493.html

その後、子ども用のゴッホの椅子を作るワークショップを知人の家具店で開催することになったので、限られたスペースでも作業できるように「削り犬」という小型の削り馬を開発したりと、ゴッホの椅子をきっかけに生まれたものは数多くあります。生木を使った木工という、やや邪道かなと思える木工を手繰っていったら、人間国宝につながる貴重な経験を得たというお話でした。
久しぶりにゴッホの椅子を作ってみようかな、そんな気持ちになっています。

黒田辰秋展のテレビ放送は、2月23日(日)にNHK Eテレ『日曜美術館』で、「黒田辰秋 ものづくり問答 森と海と人をめぐって」が午後8時から再放送される予定です。京都国立近代美術館での「生誕120年 人間国宝 黒田辰秋ー木と漆と螺鈿の旅ー」は3/2(日)までですが、3/15(土)から豊田市美術館で新たに始まります。「木工って何?」と聞かれたら、これが木工です、という答えがそこにあります。まだ見たことない方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


2020年11月28日土曜日

削り犬 固定厚を簡単に変えられる機構 完成

木工の神様に願いが通じました。改良が完了です。

クルっと犬の鼻部分を回すと厚い角材から、薄い板までパッとギュッとつかめます。
ひとまず回転鼻式ツカミシロ可変装置と名付けておきます。

横から見るとこんな感じです。

さっそく持ち帰り、息子に試してもらいました。
息子からは「楽しいコレ」と高評価いただきました。
※南京鉋の使い勝手がイマイチで、今度はこちらを改良しないとです。

構想4年、、ようやく「削り犬、完成」と言えそうです。
年内に図面仕上げて、グリーンウッドワーク研究所にアップします。

家のリビングで気軽にグリーンウッドワークが楽しめる日も近い!
かもしれません。



2020年10月17日土曜日

削り犬 改良

 以前作ったグリーンウッドワークの道具に「削り」というものがあります。木工用の材料固定作業台です。

https://b-kiki75.blogspot.com/2015/05/blog-post_17.html

削りでは、ちょっと大きすぎる場面で使えるコンパクトな道具なのですが、ちょっと個人的に気に入っていないところが2点ほどありました。
この度、一つ解消しましたので報告します。

机に設置するときに2個のクランプが必要だったのが不満でした。
ワークショップのときに10個の削り犬を設置するのに20個のクランプが必要なので、かなり荷物です。20個揃えるのも大変です。

あと、設置するときにクランプを横から挟む必要があり机の端っこしか設置できません。
サブロクの作業台なら、スペースとしては6個設置できますが、端っこは4つしかありません、、、

そんな思いを抱えておりましたところ、、久しぶりに木工の神様が降りてこられて穴をあければ良いのではないかとのお告げが。

というわけで既存の削り犬にボール盤で穴をあけてみました。
通常のクランプではちょっと力不足でしたので、一回り大きいのクランプにしたらしっかり固定できました。(試作なので穴あけ加工は適当ですが、本番はピシッと切削します。)
 

固定方法は、こんな感じ。わかりやすいように写真では端っこにつけていますが、机の真ん中あたりでもいけそうです。

家で息子に試してもらいましたが、子供でも大丈夫。

あとは、固定厚を簡単に変えられる機構を搭載したい、、あとちょっとで解決しそうなのですが、、あと一歩が、、、神様!!

2020年6月17日水曜日

油砥石


革砥を買ったのですが、そのサイトでは、なぜか革砥は「角砥石」に分類されていて、ベストセラーとして油砥石が紹介されていました。

木工の刃物研ぎで油砥石を使おうと思ったことはなかったのですが、説明書きに「ナイフも研げる」とあったので試しに買ってみました。

同じ砥石なのですが、#320で細目と普段使っている砥石と表現が違って戸惑います。

使う前の勝手な想像で、、、油垂らしたらツルツルで滑りそうだし、手もベトベトになって大変、というのはまったく裏切られました。

油でも滑る感じはしないです。黒いとぎ汁も出ますが、手についても拭けば取れます。むしろ水砥石の研ぎ汁の方が汚れが取れにくいです。
砥石が硬いのも意外でした、ナイフ10本ぐらい研いだだけですが減る気配がありません。

まだまだ知らない世界が広がっています。しばらく使ってみます。

2020年4月15日水曜日

アップデート

コロナウィルスの感染拡大がとまりません。
勤める大学も、開始が大幅に遅れ、始まっても遠隔授業からかもと、日に日に状況が変化しています。頑張った座席表も、オンラインなら必要無し、、いつか役に立てば、、

一昨日から慣れない在宅勤務ですが、最大の難問は休園中の息子とどう過ごすかだったりします。

自然の、時に無慈悲に見えることも、別の角度から見れば新しい命を促したりします。
今回の試練は、私たちの暮らし方がより最新化していくキッカケかもしれません。

身の回りの暮らしを見つめなおしながら、収束を祈っています。

2020年4月3日金曜日

座席表作り方 忘備録

今回作った座席表はこちら。名簿は架空のものです。

作り方
サンプルの座席表を見ながら読んでいただくとわかりやすいかと。
※太字の部分の詳細がわからなければ検索してください。他力本願ですみません。

〇クラス一覧表シートを作成

項目は(番号、名前、よみ仮名、性別)番号の前に、No.欄を設ける連番を振る。これがVLOOKUP関数の参照値になる。
表の下には数段余分の列を作っておくと、人数の変更に対応しやすい。
一つの授業で、クラス名簿が複数ある場合は、「名前の定義」で選択範囲に一班、二班などの名前をつけておくと、INDIRECT関数で切替て使うこともできる。付ける名前は、忘れないように一覧にも書いておくとよい。名前の定義では、数字や記号など使えない字もあるので注意。

〇座席表を作成
新しいシートのA1セルにプルダウンメニュー入力機能で一班、二班、切替入力できるようにする。※切替えない場合には必要ない。


1座席分は、「No.、番号、氏名、氏名(カタカナ)、性別」の情報を入れるので5列使用
A3のセルに整理「No.」の1を振りA4の「番号」欄には、VLOOKUPの数式「=VLOOKUP(A3,一班,2,FALSE)」を入れると、クラス一覧シートの名前の定義で「一班」と名付けた選択範囲が参照され、「2」列目の番号が表示される。
さらに「一班、二班」で切り替えるため数式内の範囲「一班」を「INDIRECT($A$1)」に書き換えてを入れ子にする。
これは、A1セルが、「一班の時、範囲を名前の定義でつけた「一班」とする」という関数。A1セルを絶対参照にしておくのも忘れずに。
※切替えない場合にはこの作業は必要ない。


順次、氏名セルも「=VLOOKUP(A3,INDIRECT($A$1),3,FALSE)」、
カタカナセル「=VLOOKUP(A3,INDIRECT($A$1),4,FALSE)」
性別セルも「=VLOOKUP(A3,INDIRECT($A$1),5,FALSE)」とする。オートフィル機能を使うと参照セルがずれるので、補正。列番号が、2→3→4→5と変更が必要なので注意。
数式で表示するとこんな感じです。
「=VLOOKUP(A3,INDIRECT($A$1),2,FALSE)」数式の意味としては、
A3セルが「1」の時で、A1セルが「一班」と書いてあったら、名前の定義でつけた一班の参照範囲の「No.」列が「1」の行の2列目を表示、検索方法は完全一致(FALSE)で。
という意味です。

作成例は、4×5の座席配で作成。
1座席分を選択し、オートフィル機能で横に4つコピー。この時にセルの書式設定で文字を「縮小して全体を表示する」にしておくと、長い仮名の収まりが良い。
次に、1の座席を下にコピーし、A8の参照番号を「=A3+4」に書き換え。
「+4」は列の数、列が多い場合はそれに合わせて増やす。
これであとはオートフィル機能のコピーだけで座席を増やせる。


※19,20マスに表示される「0」の表示を消したい場合は、数式のあとに「&""」を足しておく。

〇書式設定で男女の色分け
今回は、女性の席の番号を赤くします。
赤くしたい番号のセルを選択、ホームタブの条件付き書式>新しいルール、を選択「数式を使用して、書式設定をするセルを決定」を選び、「次の数式を満たす場合に値を書式設定」欄に「=A7=”女性” 」と記入。
認識させたい文字を「”」で囲まないといけないので注意。
数式記入欄下の書式ボタンをおして文字を赤に設定。

参照番号と性別の表記を白字にして見えなくしておく。

書式設定をした1座席分を選択、コピー。

書式をコピーしたい範囲を選択、張付けのオプションで、「書式設定(R)」を選ぶ。
↓書式設定のみのマーク




文字の内容は変わらず、女性が色付けされ、参照ナンバーと性別が白くなる書式が張付けられる。

あとは、座席の間隔を空け体裁を整える。
※Ctrlキーを押しながら複数選択して同時に罫線を消し、列幅を整えると早い。

黒板の位置を書き込めば、学生側から見た座席表は完成。


A1セルに設定した、「一班、二班」をプルダウンで変更するとクラスが変更されます。
同じ教室を複数クラスで使用する場合などに便利です。

とここまで一区切り、で力尽きました。。
教員側から見た座席表の作り方は、INDEX関数使って反転させますが、きょうはここまで。

この座席表の作るにあたって色々参考させて頂きました、お陰様で、新学期を乗り越えられそうです、ありがとうございました。

2020年3月29日日曜日

授業用、座席表の制作

世界はコロナウイルスで大変なことになっています。
私の勤める大学も卒業式・入学式が中止、2週遅れの新学期開始と影響が、、
もっと大変な地域に比べれば被害は少ないかもしれませんが、早く収束することを祈るばかりです。

しかし、授業の準備は進めないといけません。
2020年度は、専攻統合で私が新1年生の座席表を作ることになりました。その中の一つに、1組35人が4組、5教室を回るというものが!
つまり5種類×4パターン、計20枚の座席表が必要で、しかも教員側から見た180度ひっくり返した表もいるというオマケつき。(サービスで、男女の色分けもしちゃうぞ。)

さらに名簿ができてから授業が始まるまで1週間で作成、そして授業開始後ちょっとした変更があるので、そこでもう一度 座席表を作り直す必要あり。
ポチポチと一マスごとにコピペしていては追いつかないボリューミーな案件。

いつものエクセルでVLOOKUP関数を使って名簿を参照するやり方でも、4つの名簿を20枚のシートにいちいち設定する必要があり時間がかかります、、

鬼のように検索した結果、名簿をコピペでピピっと座席表ができるやり方を見つけました。

(サンプル座席表です。)

色々なサイトで紹介されている技を使っています。ちゃんとエクセルの使い方を習ったわけではないので、基本的なことがわかっていません。「セルの選択範囲に名前を付けられる」ということをはじめて知って感動して妻に話したら、「あぁ、出来るよね。」と当たり前のように返され、、

でもこれできっと仕事は楽になります。

難点は、名前の定義やらINDEX関数やら入力リスト機能などをやたらと使ったので半年後には作り方忘れそうです(^^;

次のブログで忘備録として作り方を記録しておこうと思います。
もし、こういった座席表づくりでお困りの方の参考になれば幸いです。