2013年4月27日土曜日

グァディスの椅子、その美しさの理由

今年に入って精力的に取り組んでいる、スペインの白椅子、通称ゴッホの椅子ですが、先週末グリーンウッドワーク協会会員さん向けに講座という形で二日間という時間の制約の中、「子供椅子」を作って頂きました。数名の方の座編みが残ってしまいましたが、ほぼ大体完成しました。後日グリーンウッドワーク協会ブログにて報告があるかと思います。

いろんなご意見がありますが、個人的には生木の丸太から二日間で美しい椅子が作られるということは時間的にも技術的にも素晴らいことだと思います。

その講座の時に見本として作っていた椅子を、本日編み終えました。
Img_4734_1024x1024
子供椅子は美しいというより可愛い奴です(^^)

通常の木の椅子を作る工程でいくと少なくとも森から、伐採→運搬→製材→乾燥→運搬→木材として販売→加工→運搬→販売という手順を経て使い手にわたるのが普通です。それを森から、伐採→運搬→加工の3段階で使う人の手に渡るのですから、かなりの速さです。早ければ良いというものでもないかもしれませんが、そのスピード感は心地いいです。

本場スペインでは20分で1脚組み上げたそうなので、単純に計算して8時間で24脚、240日働けば年間5760脚生産可能です。
機械を使わず手作りでそれだけの椅子を作れるのは驚異的です。
おそらく、その作られる中で不要な装飾はそぎ落とされ洗練され行き着いた形なのでしょう。しかし、飾り気がまったく無いかといえばそうでもありません。背もたれの後ろ側の大きな欠き取りは椅子の印象を軽やかに見せますし、後ろ脚の天辺の面取りは、これ以上ないくらい簡素ですが絶妙です。この面取りがこの椅子の印象を決めているといっても過言ではありません。

まだ、4脚しか作っていないので確信を得るところまでは行っておりませんが、奥の深い椅子です。じつに深いです。


すみません、熱く語ってしましましたm(_ _)m




0 件のコメント:

コメントを投稿