2013年2月26日火曜日

生木の木工教室 2/24

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前日雪が降るものの、当日は快晴。梅の花がチラチラ咲いています。
この日は、2名の生徒さんがラダーバックチェアに挑戦です。末口径約40センチ、長さが2メートル。私もこんな太い丸太を人力で割るのは初めてです。
結果、意外に素直な栗で、きれいに割れてくれて一安心でした(^^)

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新たに固定式の足踏みロクロ2台も設置して、より教室っぽくなってきました。

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単発でスツール作りに参加していただいたKさんは、3回目で座編みの途中ですが完成!残りあと少しは自宅で仕上げとなりました。
ご自分で買ってきた青い紐と木の白さが鮮やかで綺麗なのですが、このあとアンモニア着色で木を黒く染める予定だそうです(驚)非常に出来上がりが楽しみです。

真田紐の編み方を改善、編み棒を使ってみたら少し楽に早くなったようです。少しづつ改善も進めています。

まだまだ寒いですし、風邪やケガなど注意していきたいです。
また、先週末に行われました椅子の試作は次回アップ予定です。少々お待ちください。



2013年2月19日火曜日

新しいグリーンウッドワークの講師

昨日、グリーウッドワーク協会会員の岩出さんがロクロを使ったスプーン講座で講師デビューされました。
わたくし加藤も微力ながらお手伝い。

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岩出さん、普段は広葉樹の原木を扱うお仕事をされています。(わたしが第2・4日曜に開催している生木の木工教室でもお世話になっています。いつもありがとうございます。)
今回使ったクリの丸太を前に、「これは、ウチの会社で出た小さい木」と説明。確かに普段、直径1メートルを超えるような原木も扱われているので、それに比べて小さいですが、「直径40センチ超えですよ!結構太いですよ!!」と心の中で思いつつ写真をパチリ。
そんな具合に、木材の専門家ならではの豆地知識をはさみながら講座も順調に進み。

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こんかい参加者の皆さんは、いつもと違ったスプーンの形にも挑戦されていました。
これは新鮮でした。

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そして、めでたく無事完成!
皆さん楽しんでいただけたようで、「のぶちゃん先生」こと岩出さんの記念すべき日となりました。

これからのグリーンウッドワークの広がりを予感させます。


2013年2月16日土曜日

起こす

先日採寸したゴッホの椅子を図面に起こしています。
��何で「起こす」という表現なんでしょうね。)

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やはり、ちゃんと図面にすると色んな事がわかります。計測し忘れとか(^^;)しかし、そこは手作りのおおらかな椅子ですので想像力でゴマじゃなかった補います!さいわいにも実物を借りていますので、あとで確認できますし。
他にも、「あれココとココの角度一緒じゃない?」てな具合に色んな発見があります。勉強になりますね。

このCDAソフト、3次元化することもできるので「3Dゴッホの椅子」も作れますが、座編みを再現するのが難しそうです。というか、そんなことをやっている時間があるのか?という話です。
グリーンウッドワーク協会での試作は来週の予定、楽しみです。




2013年2月15日金曜日

タラレバ

ふ~、今日はこの辺に。
日曜日に必要なろくろ2台が明日完成する予定。M12*120のボルトがもう1本あればできたのに。今日閉店間際のホームセンターに駆け込んだが売っていなかった。
そもそも、先々週インフルエンザにかかっていなければもう少し早く完成していたはず。
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タラレバの見本のようなグチです。明日頑張ります。

2013年2月14日木曜日

ゴッホの椅子について考える ※2/14追記

スペインの田舎で作られたという通称ゴッホの椅子、昭和47年発行の「世界の民藝」とい本に陶芸家・浜田庄司さんの解説と共に紹介されています。
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ここではそれに基づいて、ゴッホの椅子について考えたいと思います。

浜田さんよると、粗末な工房で3~4人で作られていたようです。ということは、分業していたのではないかと思われます。
この椅子についての一つの疑問は、生木の状態で組み上げていたのか?という点です。
生木の状態で組むと、乾燥によって緩みが出る可能性があります。私が教わった生木の木工家は、少なくとも貫は乾燥させてから組み上げていました。
仮に分業だったとして、部材を作る人、組み上げる人とに分かれており、各工程の間に乾燥させる期間があったのではないかと推察します。

次に、「両手に柄を握ったカンナで皮をはぐ」とあります。これは、南京鉋(スポークシェイブ)か銑(ドローナイフ)と思われますが、皮を剥ぐという荒っぽい作業を考えると、銑ではなかろうかと思います。

そしてこの文章最大の疑問です。
「ナマ木なので丸い孔へ角立って削られたままの横桟が水をふいて叩き込まれる。」
丸い穴に、四角いホゾを入れるのは理解できます。しかし、そのホゾを水で濡らすというのがわかりません。滑りを良くするため?
この点については、個人的には水で溶いた膠かなにかの接着剤を塗っていたのではないかと考えます。先日調査した椅子にも何か固まるものを塗ったような跡がありましたので、、この点については要検討です。
※2/14追記 「水をふいて」は「拭いて」ではなく「噴いて」ではないかとのご指摘を頂きました。それなら意味が分かります。叩き込んだホゾで潰れた木の組織から生木の水分がにじみ出し「水が噴く」。だとすると、使う木は相当のナマだということですね。

最後に、「一脚の骨組みの仕上がりにちょうど十五分。八脚ぐらいできると子どもはロバの背につけて、草で座を編む。」
文末が主語を省略していますが、子供が2時間おきぐらいに出来上がった椅子のフレームを座編み職人の元に運んでいたのでしょうか、完全な分業ですね。昭和40年(1965年)当時のお金で1脚270円とあります。今の価値に直すと卸値で1000円強でしょうか。やはり、相当な速さで生産されていたと思われます。

イロイロな疑問もありますが、来週に試作を行います。さて何脚出来るでしょうか、、、




2013年2月11日月曜日

スツールがぞくぞく完成に

前回、大雪でお休みだった生木の木工教室、4週間ぶりの開催です。

3回ぐらいで完成できないかと思っていたスツール作りですが大体みなさん4回(隔週で2か月)ほどかかりました。
ノルマの無い木工教室ですので、焦らず作っていただくのが楽しいかと思います。

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ポニークランプでグイグイ組み立てます。もちろん接着剤は使いません。

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全体を組み上げます。ホゾが「ギギッ、ギギッ」と音を立てながら穴に入って椅子が組まれていきます。
はじめてこの音を聞くと驚きますが、そのうち不思議と慣れます。

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あとは、クッションに貫の削り屑を詰めてお好みの真田紐で編んでいきます。
早い方は2時間半程度で編み上がり!できなかった方もあと少し、ご自宅で仕上げることになりました。

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本日から、足踏みロクロも登場です。Mさんが、挽き物のスツールに挑戦中。

スツール作りで基礎コースは終了です。次回からの引き続きは、ご希望に応じていろいろな作品に挑戦して頂きます。
ただいま出ているご希望は、足踏みろくろで挽くハイスツールや木の器、それに背もたれのついたラダーバックチェアです。
準備がちょっと大変ですが、どんな作品ができるか楽しみです(^^)


2013年2月9日土曜日

「驚いている自分に驚いている自分」by河井寛次郎

グリーンウッドワーク協会の夏の催しの為、メンバーと共に京都の河井寛次郎記念館にてスペインで作られたという椅子の調査をさせて頂きました。
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「ゴッホの椅子」の愛称でも知られるスペインで作られた素朴な木の椅子、詳しく見れば見るほど面白い作りになっています。

丸穴に四角いホゾを打ち込む、芯持ちの脚、三角っぽい断面の貫、複雑な角度を持った脚と貫の絶妙な構成、蒲の葉で編まれた座面、そして極め付きはこれを一脚45分で組み上げたという逸話。

とてもシンプルな椅子に見えますが、いろいろな工夫が詰まっていると思われます。
これから写しを制作する予定、さてどうやって、、、みんなで知恵を寄せ合って作ります。


2013年2月4日月曜日

フイゴ試用



先日作った箱フイゴ、試しに使ってみました。
「使えるのでは?」という感想です。

��がつくのは、本当のフイゴを使ったことがないから、
ラタトゥーユのレシピを見て作ったが本物を食べたことがないので正解かどうかわからない。
に似たような感じです。
いつか本物を使ってみたいと思っています。

そして、実はこれを映したのは1週間前。
この撮影の直後、わたくし人生初のインフルエンザにかかりフラフラになっておりました。
インチキなフイゴを作った祟りかもしれないと思い、少なくとも使用の前にはお祈りをしてから使おうかと本気で思っています。

皆さんもお気を付け下さい。